●炭酸ガス CO2(CARBON DIOXIDE)
1)性 質
 炭酸ガスは化学名を二酸化炭素という。無色、無臭の気体で水に同体積溶解し、弱酸性は呈する。水分を含む二酸化炭素は金属を腐食する。酸素が共存したり、高圧になると腐食は更に激しくなる。空気中に多量 に存在すると酸素不足のため窒息のおそれがある。
炭酸ガス
2)一般的性質と注意点
1.不燃性で、かつ燃焼を妨げる効果 があります。
2.空気より重い(約1.5倍)ため、充分な換気が必要です。
3.液体が気体に変わると、約500倍の容積に膨らみます。さらに固体から液体に変わると、約750倍の容積になります。
4.水に溶けやすく、15℃の水1m3に対して、約1m3の炭酸ガスが溶け込みます。
5.液体の炭酸ガスを噴出する際には、多量 の静電気が発生します。可燃物に着火する可能性がありますので、注意が必要です。
6.固体の炭酸ガス(ドライアイス)は約-80℃で、液体は-20℃の低温で供給されます。
7.液体の炭酸ガスは、高圧ガス保安法の対象になります。気体の場合も1MPa(約10Kg/cm2)G以上の場合は同様です。
8.炭酸ガスは濃度が高いと、人体に悪影響を及ぼします。労働安全衛生規則では1.5%以上、および酸素濃度18%未満の所に入ることは禁止されています。
9.炭酸ガスが水に溶けると、弱い酸味や弱い刺激性を感じることがあります。
10.乾燥状態では腐食性がありませんが、水分に溶け込むと弱酸性になり金属腐食が起こります。
3)当社のガス充填、販売
 工業用
 JIS規格品(2種相当)
 食品用
 食品衛生法の食品添加物規定の合格品
 容器サイズの種類
 単瓶5〜30Kg(サイホン管付)、LGC容器(各種)
4)炭酸ガスの主な規格
●工業用 JIS規格 
JIS番号
K1106
種類
1種
2種
3種

純度(V%)

99.5以上
99.5以上
99.9以上
水分(V%)
-
0.12以下
0.005以下
臭気
異臭のないこと
●食品用 食品衛生法の食品添加物(公定書により規定)
純度(V%)
 99.5以上
性状
 無色、無臭の気体
酸、リン化水素、硫化水素、還元性有機物、一酸化炭素、酸素及び窒素
食品添加物公定書に規定された試験方法によって試験し、検出されないこと
●当社の炭酸ガスにおける製品規格
純度(V%)
99.5以上
水分(V%)
0.012以下
性状
無色、無臭の気体
その他
食品用は食品添加物規格に合格
●炭酸ガスの物性値
分子量
44.01
三重点(℃ 5.2atm)
-56.6
ガス密度(Kg/m3 0℃ 1atm)
1.977
ガス比重(空気=1 0℃atm)
1.54
沸点(℃)
-78.5
臨界温度(℃)
31.1
臨界圧力(Mpa)
7.39
許容濃度(空気中 ppm)
5000